屋外に給湯機を設置する場合、自然の影響を考慮しなければいけません。外に置いておくと、雨が降ったときは濡れてしまいます。
基本的には水が入らない構造となっていますが、古くなって劣化していると防げないこともあるので、油断は禁物です。変形や腐食のために隙間ができ、いつの間にか水が入り、エラーが出ることもあります。
そうした雨によるトラブルを回避できるよう、おすすめの対策を紹介していきましょう。
<酸素に影響がない程度の屋根をつける>
給湯器の上に屋根がついていれば、多少雨が降ったとしても、簡単には水の影響を受けなくなります。屋根がしっかりと雨水をガードし、浸入を防いでくれるのです。
そのため、外に給湯器を設置するなら、屋根になるものを探してみてください。給湯器の50cmくらい上を目安に、ひさしのようなものを設置しておくと、雨の日でも安心です。給湯器に水がかからなくなるため、内部への影響も抑えることができます。
ただし、給湯器を囲むような取り付け方はやめておきましょう。すっかり囲んでしまうと酸素が不足するため、不完全燃焼が起こりやすくなります。
場合によっては火事になることもあるので、やりすぎにはくれぐれも注意してください。上の部分だけにしておけば、余計なデメリットはありません。排気や吸気がスムーズになるため、安全に雨水の対策ができるのです。
どうしても囲っておきたいなら、どこかに必ず開口部を設け、密閉した状態を防ぎましょう。とにかく酸素を遮断しないようにしておけば、事故を回避できます。
<壁掛けタイプにする>
壁掛けタイプの屋外用給湯器は、地面との距離が遠くなります。その特徴は雨の対策に利用できるので、床置きタイプと比較して迷っているなら、壁掛けに変えてみてください。
地面から離して高い位置に設置すると、下からの水の浸入を防ぐことができます。高さのない給湯器は、降り注ぐ雨水が地面に当たり、跳ね返りが起こったとき、防ぐことができません。隙間があった場合は、内部へ入ってしまうことも多いため、架台などで高さを稼ぐ工夫が必要になってきます。
しかし、壁掛けタイプなら、普通に設置するだけでも雨水を避けられます。壁のどの位置にするか、ある程度自由に決めることができるので、なるべく高めの位置を狙ってみましょう。地面からしっかり離れていれば、跳ね返りによる下からの被害はなくなります。
壁掛けタイプは、修理スタッフが1人でも楽に直せるものが多く、メンテナンスのしやすさもメリットのひとつです。天候によるトラブルをすぐ解決するには適しているので、すでに床置きを使っている人も、買い替えを検討してみてください。
<新品の給湯器を購入する>
劣化で雨水が浸入しやすくなっているなら、そのまま同じ給湯器を使い続けるのは、あまりおすすめできない方法です。変形や腐食による隙間が多くなってくると、対策の効果も弱まってしまい、うまく故障を防げない可能性があります。
そのため、雨の日の不調が目立つようになってきたら、新品を購入することも視野に入れていきましょう。目安となるのは、給湯器の使用年数です。一般的な給湯器の寿命は約5年~10年なので、それ以上長く使っている商品は、そろそろ限界かもしれません。ダメージの蓄積により、雨の被害を受けやすい状態になっているのです。
しかし、新しいものを設置してしまえば、雨が降ってもそれほど心配する必要はありません。そもそも外で使うことを前提とした商品なら、簡単に水が入らないように設計されているため、上から雨が当たったとしても、中の重要な基盤などは影響を受けにくくなっています。横殴りの雨だったとしても、劣化による隙間などがなければ、中に入る可能性は低いでしょう。
そうしたメリットを考えれば、新品に買い替えることは有効な対策になります。古すぎるものは、一部を修理したあと、すぐに別の部分で不具合が起きることも多いので、長く使ったものは思い切って新調してみましょう。